定時で帰れないから辞めるか悩んでいるあなたへ。
毎日、時計の針ばかり気になっていませんか?
求人情報や面接で聞いていた話と違う現実に、「辞めたい」と思うのは、決してわがままではありません。
周りの目が気になったり、「これくらいで辞めるなんて甘えなのかな?」と自分を責めてしまったりすることもあるかもしれません。
でも、心と体は正直です。
平日は疲れ果てて何もできず、休日も寝てばかり…。
「私、何のために働いているんだろう?」
そんな風に感じてしまうのは、あなたが限界に近づいているサインなのかもしれません。
この記事では、定時で帰れないから辞めるのは甘えではない理由と仕事で限界を感じた時の解決策を紹介します。
あなたの心が少しでも晴れて、次の一歩を踏み出すためのきっかけになれば嬉しいです。
【体験談】「定時で帰れないのは当たり前」に耐えきれず、会社を辞める決断をした話
あの頃の私は、中小企業の事務職として働き始めてまだ1年目の、本当にひよっこでした。
毎日、時計の針が18時を指すのを今か今かと待っていました。
だって、求人情報にも、面接でも、「残業はほとんどありませんよ」って、にこやかに言われていたんですから。
それを信じて、ここで頑張ろうって決めたんです。
でも、現実は全然違いました。
入社してすぐ、「あれ?」って思うことが増えていきました。
定時の18時になっても、誰も席を立たないんです。
職場はシーンとしていて、聞こえるのはキーボードをカタカタ叩く音だけ。
先輩も上司も、当たり前のようにパソコンに向かっている。
新人の私が「お先に失礼します」なんて、とてもじゃないけど言える雰囲気じゃありませんでした。
結局、毎日なんだかんだで仕事が終わるのは20時過ぎ。
ひどい時はもっと遅くなることもありました。
しかも、タイムカードは定時で切らされる、いわゆるサービス残業。
「なんで?話が違うじゃん…」って、心の中で何度も叫んでいました。
周りの友達に相談すると、「え、2時間くらいなら普通じゃない?」なんて言われることもありました。
たしかに、もっと長時間残業している人はたくさんいるのかもしれません。
でも、私にとっては「たった2時間」じゃなくて、「約束と違う2時間」であり、「無給の2時間」だったんです。
それが毎日続くと思うと、本当に気が重くて…。
平日は家に帰ってもクタクタ。
夕飯を食べる気力もわかず、お風呂に入って、気づいたら寝落ちしているような毎日でした。
大好きだった読書も、友達とのおしゃべりも、ぜんぜん楽しめなくなっていました。
週末も、平日の疲れがどっと押し寄せてきて、ほとんど寝て過ごすだけ。
「私、何のために働いているんだろう…」って、何度も涙がこぼれました。
一番つらかったのは、「定時で帰りたい」と思う自分が、すごくワガママで、甘えているんじゃないかって感じてしまうことでした。
「みんな頑張っているのに」「新人がこれくらいで音を上げるなんて」…そんな声が頭の中でぐるぐる回って、自分を責めてしまうんです。
でも、心と体は正直で、朝、会社に行こうとすると、お腹が痛くなったり、涙が止まらなくなったり。
もう限界なんだなって、薄々気づいていました。
このままじゃ、本当に自分が壊れてしまう。
そう思って、たくさん悩んで、たくさん泣いて、勇気を出して「辞めます」と伝えました。
上司には少し引き止められましたが、私の意思は固かったです。
そして、私はその会社を辞めました。
辞めた直後は少し不安もありましたが、今は残業のない、ちゃんと定時で帰れる会社に転職して働いています。
仕事が終わった後に自分の時間があるって、こんなに素敵なことなんだって、毎日実感しています。
あの時、勇気を出して一歩踏み出して、本当によかったと思っています。
定時で帰れないから辞めるのは甘えではない理由
「定時で帰れないから辞めたいなんて、甘えなのかな…」と悩んでいる時は、本当に辛いですよね。周りの目が気になったり、自分を責めてしまったりすることもあるかもしれません。
でも、決してそんなことはないんですよ。ここでは、定時で帰れないことを理由に会社を辞めるのが、なぜ甘えではないのか、その理由について説明していきますね。
これらの点を詳しく見ていくと、あなたの決断が自分を守るための正当なものであることがわかるはずです。決して自分を責めないでくださいね。
それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
入社前の話と実際の労働条件が違う
入社前の説明と実際の働き方が違うのは、辞める十分な理由になります。なぜなら、それは会社側が約束を守っていない、信頼関係に関わる大きな問題だからです。
求人情報や面接で聞いた条件を信じて入社したのに、実態が全く異なれば、誰だって「話が違うじゃないか」と不信感を抱きますよね。モチベーションを保つのも難しくなってしまいます。
- 「残業はほとんどありません」と聞いていたのに、入社したら毎日2時間以上の残業が当たり前になっている。
- 面接では「定時退社を推奨しています」と言われたのに、実際は定時で帰ろうとすると周りの目が気まずい雰囲気がある。
- タイムカードを定時で切らされたり、申請しづらい雰囲気だったりして、サービス残業が横行している。
このように、最初に聞いていた話と違う状況で働き続けるのは、精神的にも大きな負担です。これは労働契約の前提が崩れているとも言えるので、納得できないと感じて辞めることは、決して甘えではありません。
心身の健康を維持することが難しい
定時で帰れず、長時間労働が続く環境は、心と体の健康を維持することを困難にするため、辞める理由として正当です。
なぜなら、私たちの心と体は、無限に働き続けられるようにはできていないからです。十分な休息が取れなければ、疲労はどんどん溜まっていきます。
その結果、仕事のパフォーマンス低下につながるだけでなく、気づかないうちに心や体に深刻なダメージを与えてしまう可能性があります。
- 毎日終電近くまで働き、睡眠時間が不足していて、日中も強い眠気やだるさを感じる。
- 日々のプレッシャーや疲労から、食欲がなくなったり、逆に食べ過ぎてしまったりする。
- 朝、会社に行こうとすると涙が出たり、体が動かなくなったりする。
健康は、何よりも大切な財産です。もし今の働き方が原因で心や体に不調を感じているなら、それは体からのSOSサインかもしれません。
自分自身の健康を守るために職場環境を変えるという決断は、決して甘えではありません。むしろ、自分を大切にするための勇気ある行動です。
プライベートな時間を確保できない
仕事以外のプライベートな時間を全く確保できない状況も、辞めることを考える正当な理由です。なぜなら、私たちの人生は仕事だけで成り立っているわけではないからです。
趣味を楽しんだり、ゆっくり休んだり、大切な家族や友人と過ごしたり、自分自身を成長させるために学んだりする時間があってこそ、人は心豊かに、バランスの取れた生活を送ることができます。
- 毎日帰宅が遅く、平日は食事をしてお風呂に入って寝るだけで精一杯。
- 週末も平日の疲れを引きずってしまい、結局家でゴロゴロしているだけで終わってしまう。
- 友人や家族との約束も、急な残業や休日出勤でキャンセルせざるを得ないことが度々ある。
仕事はもちろん大切ですが、それによって自分の人生の他の部分が犠牲になりすぎていると感じるなら、立ち止まって考える必要があります。ワークライフバランスが著しく偏り、自分の時間や人生の充実感を失っている状態は、決して健全ではありません。
自分の人生を大切にするために、働き方を見直すことは、甘えではなく、より良い未来のための選択です。
定時で帰れないから辞めるか悩んだ時の解決策
「毎日定時で帰れない…もう辞めたいけど、どうしたらいいんだろう」と悩んでいる時は、本当に辛いですよね。
ここでは、そんなあなたが状況を改善するためにできること、そして新しい一歩を踏み出すための具体的な解決策について説明していきますね。
これらの選択肢を知ることで、きっとあなたの気持ちも少し整理されるはずです。決して焦らず、自分に合った方法を見つけていきましょう。
それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
現状を変えるために社内でできることを試す
まずは、すぐに辞めるという決断をする前に、今の職場で状況を改善できないか試してみましょう。
なぜなら、行動を起こすことで現状が変わる可能性もありますし、たとえ変わらなかったとしても「やれることはやった」という納得感が、次のステップへ進むための後押しになるからです。
いきなり環境を変えるのは勇気がいることですから、まずは今いる場所でできることから始めてみませんか。
- 信頼できる上司や先輩に、残業の実態と、入社前の話と違うと感じている点を具体的に相談してみる。
- もし直属の上司に相談しても改善されない場合は、人事部やコンプライアンス窓口、労働組合などに相談してみる。
- 「今日は予定があるのでお先に失礼します」と、少しずつでも定時退社を試みる日を作る。
- 自分の業務を見直し、効率化できる部分がないか考え、改善策を上司に提案してみる。
- 会社の制度として、時差出勤やフレックスタイム制など、利用できるものがないか確認してみる。
これらの行動は、すぐに大きな変化には繋がらないかもしれません。でも、小さな一歩が状況を変えるきっかけになることもあります。
また、相談することで、あなたの状況を理解してくれる人がいるかもしれません。諦めずに、まずは現状を変えるために社内でできることを試してみましょう。
転職活動を始めて次の選択肢を探す
今の会社で改善が見込めないと感じたり、やはり違う環境で働きたいという気持ちが強かったりするなら、転職活動を始めてみましょう。
なぜなら、実際に他の会社の求人情報を見たり、選考を受けたりすることで、今の会社を客観的に見つめ直す良い機会になるからです。
また、「いつでも辞められる」という選択肢を持つこと自体が、精神的な安定につながり、日々のストレスを少し和らげてくれる効果もあります。
- 転職サイトに登録し、どんな会社や仕事があるのか、まずは情報収集から始めてみる。
- これまでの仕事で経験してきたこと、身につけたスキルなどを具体的に書き出し、自分の強みを整理する。
- どんな働き方をしたいのか、仕事で何を大切にしたいのか、自分の希望条件を明確にする。
- 履歴書や職務経歴書を作成・更新し、いつでも応募できるように準備しておく。
- 転職エージェントに登録して、キャリアアドバイザーに相談してみる。
特に、毎日忙しくて転職活動に時間を割くのが難しいと感じている方には、転職エージェントの活用がおすすめです。あなたの希望に合った求人を紹介してくれるだけでなく、企業との面接日程の調整や、給与などの条件交渉も代行してくれます。
プロの視点からのアドバイスももらえるので、心強い味方になってくれるはずです。現状を変えたいなら、まずは転職活動を始めて次の選択肢を探してみましょう。
心身の限界を感じたら退職を決断する
いろいろ試してみたけれど状況が改善せず、心身ともに限界を感じているなら、無理せず退職を決断しましょう。なぜなら、あなたの心と体の健康が、何よりも一番大切だからです。
長時間労働やサービス残業が続き、十分な休息が取れない状態は、気づかないうちにあなた自身を深く傷つけてしまう可能性があります。心や体が悲鳴を上げているサインを見逃さず、自分を守るための決断をすることも、時には必要です。
- 強い意志を持って、直属の上司に退職の意思を明確に伝える。退職希望日も具体的に提示する。
- 就業規則を確認し、退職の申し出に関するルール(例:退職希望日の1ヶ月前までに申し出るなど)を把握しておく。
- 引継ぎが必要な業務をリストアップし、後任者が困らないように資料を作成する。
- 残っている有給休暇を確認し、退職日までに消化できるよう、上司に相談・申請する。
- 上司からの強い引き止めやパワハラを受けていて退職を言い出せない場合は、退職代行サービスの利用を検討する。
退職を伝えること自体に大きなストレスを感じる場合や、会社側がなかなか辞めさせてくれないといった場合には、退職代行サービスが有効な手段となります。
費用はかかりますが、あなたに代わって会社との退職に関する手続きを全て代行してくれるため、精神的な負担を大きく減らし、スムーズかつ確実に退職することができます。
自分の健康と未来を守るために、限界を感じたら退職を決断することも、決して間違いではありません。
【Q&A】「定時で帰れないから辞める」と悩んだ時の疑問に回答
ここでは、「定時で帰れないから辞める」と悩んだ時に感じる疑問について、分かりやすく回答していきますね。
それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
定時で帰れないことを理由に辞めるのって、やっぱり甘えなのかな?
決して甘えではありませんよ。
働く上で、心身の健康やプライベートな時間を大切にすることは、とても重要なことです。
特に、入社前に聞いていた条件と実際の労働時間が大きく異なる場合、会社側が約束を守っていないとも考えられます。
定められた労働時間で働くことは労働者の基本的な権利ですし、それを理由に働き方を見直すことは、自分自身を守るための正当な判断と言えるでしょう。
周りの意見や「普通はこうだ」という考えに縛られず、自分の心と体の声に耳を傾けることが大切です。
残業代が出ないサービス残業が当たり前なんだけど、これって普通のこと?
いいえ、サービス残業が当たり前というのは、決して「普通」のことではありません。
労働基準法では、原則として法定労働時間を超える労働に対しては、割増賃金(残業代)を支払うことが義務付けられています。
タイムカードを定時で切らせる、残業申請させないといった行為は、法律に違反している可能性が高いです。
もしそのような状況にあるなら、一人で抱え込まず、社内の相談窓口や、労働基準監督署などの外部機関に相談することも考えてみてください。
泣き寝入りする必要はありませんよ。
転職活動したいけど、面接で退職理由を聞かれたら正直に「定時で帰れないから」って言っても大丈夫?
正直に伝えること自体は問題ありませんが、伝え方には少し工夫が必要です。
単に「定時で帰れなかったから辞めました」とだけ伝えると、ネガティブな印象を与えてしまう可能性もあります。
例えば、「決められた時間内で効率的に業務を進め、成果を出せる環境で働きたい」「仕事とプライベートのメリハリをつけ、長期的にキャリアを築いていきたい」といった、前向きな表現に言い換えるのがおすすめです。
なぜ定時で帰りたいのか、その理由を自分の価値観や今後のキャリアプランと結びつけて説明できると良いでしょう。
辞めたいって伝えたら、引き止められたり、嫌な顔されたりしないか不安…
退職を伝えた際に、引き止められたり、多少気まずい雰囲気になる可能性は残念ながらゼロではありません。
会社によっては、人手不足などの理由から、すんなりとは受け入れてくれない場合もあるかもしれません。
しかし、退職は労働者に認められた権利です。
強い意志を持って、丁寧かつ毅然とした態度で伝えることが大切です。
もし、執拗な引き止めや嫌がらせのような行為があれば、一人で悩まず、社内の相談窓口や外部の専門機関、場合によっては退職代行サービスの利用も検討してみましょう。
次の仕事が決まる前に辞めても大丈夫かな?
次の仕事が決まる前に辞めることには、経済的な不安や、離職期間が長引くリスクが伴います。
可能であれば、在職中に転職活動を進め、次の職場を決めてから退職するのが理想的ではあります。
しかし、今の職場で心身ともに限界を感じているのであれば、まずは自分の健康を最優先に考え、一旦退職して休養することも大切な選択肢です。
その場合は、当面の生活費を確保しておくこと、失業保険の受給資格を確認しておくこと、そして休息を取りながら早めに転職活動を再開する計画を立てておくことが重要になります。
【まとめ】「定時で帰れない…」と悩むあなたへ、新しい一歩を踏み出すために
毎日定時で帰れず、「もう辞めたい」と感じながらも、周りの目や「甘えなのでは?」という気持ちから、なかなか決断できずに悩んでいたかもしれませんね。
入社前の話と違う、心身が限界、プライベートな時間が全くない…これらは、あなたが働き方を見直すための、決して無視できないサインです。
今の職場で改善を試みることも、新しい環境を求めて転職活動を始めることも、そして自分の心と体を守るために退職を決断することも、すべてあなた自身のための大切な選択肢です。
一番大切なのは、あなたが自分らしく、心身ともに健やかに働ける環境を見つけることです。
この記事が、あなたが抱える悩みと向き合い、前向きな一歩を踏み出すための、小さな勇気やきっかけとなれば、これほど嬉しいことはありません。
あなたは一人ではありません。
どうか自分を大切にして、より良い未来を選んでくださいね。